「非効率」の先にしかない美しさを求めて
- Mayumi Matsunaga

- 5月9日
- 読了時間: 5分
9ヶ月の空白と、私の確信
大変ご無沙汰しております。メイデザインの松永真由美です。
前回の更新から9ヶ月もたってしまいました。
その間、メイデザインのブログは止まっていましたが、私の足が止まることはありませんでした。
この9ヶ月間、世界は目まぐるしく変化しております。
AIが驚くべきスピードで進化し、インテリアの世界でも、画面の中だけで「それっぽい空間」を瞬時に描き出せる時代になっています。
メイデザインでも、利便性を追求したオンラインメニューをリリースさせていただいております。
でも、この9ヶ月の期間、私がひたすら没頭していたのは、その対極にある「圧倒的なまでのリアル」でした。

プロの「下準備」という名の非効率
私の日常は、驚くほどアナログで非効率な積み重ねでできています。
♦ 現場での対話:
図面だけでは見えない「空気」を読み取るため、現場で監督や職人さんと何度も打ち合わせを重ねます。
♦ 素材の厳選:
複数のショールームを訪問し、生地やクロスの実物を自らの手で確かめ、サンプルを揃えます。オンラインだけで素材を決定することは決して行いません。
♦ 入念な下見:
クライアントをショールームへご案内する前には、必ず数日かけて私一人で下見に行きます。事前にショップスタッフの方と打ち合わせを行い、当日、お客様には最短ルートで「最高の一品」に出会っていただけるよう、黒子として入念に準備を整えます。
これらの動きは、一見、今の時代のスピード感とは逆行しているかもしれません。
でも、日々お忙しいお客様のためだからこそ、私はこの「下準備」を疎かにしたくないのです。
私が「非効率」を全て引き受けることで、お客様は最短距離で正解にたどり着ける。
それこそが私の仕事だと思っています。

画面越しでは決して分からない「五感」の記憶
また、直接の業務だけでなく、プライベートでも私自身の「感性のアップデート」として、徹底してリアルにこだわりました。
♦ リッツ・カールトン京都での宿泊:
厳選されたアートや設え、照明の効果、空間に漂う香り、そしてそこで受けるおもてなしの数々。それは泊まってみなければ、決して自分の血肉にはなりません。大変貴重な経験をさせていただきました。
♦ 京丹後のラグ工場視察:
工場でしか聞けない織機の音や、素材が持つ豊かな表情。職人さんの手によって織りなされる糸の一本一本。製作現場を知ることで、商品への理解が深まり、お客様にも自信を持ってその価値をお伝えできるようになります。
♦ ブルガリホテル東京でのひととき:
ラグジュアリーでありながら、長居をしたくなる居心地の良さを感じる場所。その謎を解くために、こちらでの会合を定期的に行っています。信頼する友人と語らう時間、こうした「体験」の蓄積が、私の提案するインテリアの厚みを作っていくのだと思います。

「非効率」は、お客様への「誠実さ」
正直に申し上げれば、私の仕事のスタイルは極めて「非効率」です(笑)
お客様がショールームに行けないと伺えば、私が代わりに足を運び、膨大なサンプルの中から「これだ」というものを選び抜き、重いサンプルブックを抱えてご自宅まで伺います。
リノベーション現場には何度も通い、お茶とスイーツの差し入れを持って職人さんたちの休憩時間に混ぜてもらう。たわいもないお喋りをして楽しい雰囲気を作ることでチーム力を深める。
こうした行動は、効率を重視する企業の中では「コストに見合わない」と切り捨てられてしまうことかもしれません。(実際、私が会社員時代、そうでした。)
でも、メイデザインは私一人で責任を持つ個人事務所です。
「誰に気兼ねすることなく、お客様のためにどこまでも非効率になれる」
これこそが、私が独立してまで貫きたかった、最高に贅沢でパーソナルなアテンドサービスのかたちです。
私の全ての判断基準は「それがお客様の人生を彩る最高のピースになるか」どうか、ただ一点にあります。
リアルとデジタルの、その先へ
今の時代、オンラインの便利さは否定しません。けれど、住まいは「一生を過ごす場所」です。
AIには判断できない「あなたの感性に合う素材感や色」、
画面では決して伝わらない「その部屋に流れる空気感」。
それを見極め、形にするのが、現場で泥臭く経験を積んできた私の役割です。
「やっぱり、リアルに勝るものはない」
9ヶ月の沈黙を経て、私は今、かつてないほど強い確信を持って現場に立っています。
お待たせいたしました。
メイデザイン第2章、ここからまた「本物の美しさ」を皆様にお届けしていきます。
どうぞお楽しみに!

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